東京女子医科大学医学部は偏差値や倍率から見て入りやすいのかどうかをテーマに記事を書きました。
入試科目や配点についても紹介しています。
目次
東京女子医科大学医学部とは?
東京女子医科大学医学部は東京都新宿区にある私立大学です。
日本で唯一の、そして世界的にも珍しい女子大学としての医科大学となっています。
早稲田大学との間で医工連携における協定を締結し、共同研究施設や共同専攻大学院などを開設しています。
従来の常識にとらわれない自由な発想を教育・研究における特色としています。
教育理念は、「自らの能力を磨き、医学の知識・技能を習得して自立し、「至誠と愛」を実践する女性医師及び女性研究者を育成すること」となっています。
自ら問題を見つけ、分析し、適切な解決法を考える力を鍛えるチュートリアル教育は、東京女子医科大学医学部が1990年に日本で初めて導入したものになります。
自分で考え、人と話し合い、自ら学習を進めていける力を養います。
問題解決を個人とチームで行いながら定められた目標を達成するチームベーズドラーニングも特色のある教育で、チームとして動く能力や、事例に沿った問題解決能力を磨いていきます。
また、臨床実習は一般的に第5~6学年で行われることが多いですが、東京女子医科大学医学部では第1~4学年の間にも授業や実習で学んだ内容と臨床との間の関係を、実践を通して学ぶ機会が用意されています。
第一学年では「外来患者付き添い実習」、第二学年では「病棟看護体験」、第三学年では「病棟地域医療に携わる卒業生医師のもとでの研修」、第四学年では「臨床検査部・放射線診断科実習」が用意されており、また、第四学年及び第五学年では地域診療所での研修を選択することも可能です。
学費については、6年間で総額約3400万円と、私立医学部の中では標準的な学費です。
※一般入試合格者の上位5名を特待生とし、授業料280万円が継続的に第四学年まで給付されます。ただし、入学後の成績が上位31位以下となった場合には打ち切られます。
定員については、一般入試75名の他、推薦入試の定員が35名となっています。
推薦入試の募集人員が多いのが一つの大きな特徴です。
※この記事での難易度や入試科目などの情報は、一般入試についての情報となります。
東京女子医科大学医学部の偏差値は?
東京女子医科大学医学部の偏差値は64.7(河合塾のデータ)です。
私立医学部の中では標準的な偏差値となっています。
東京女子医科大学医学部の倍率は高い?
東京女子医科大学医学部の入試倍率は以下の表の通りです。
2018 | 2017 | 2016 |
9.0倍(1333/148) | 8.3倍(1414/170) | 8.9倍(1597/179) |
※倍率は、(一次試験受験者数)/(二次試験積合格者数)で算出。
私立医学部の標準的な倍率は約18倍ですので、それと比べるとかなり倍率は低いと言えるでしょう。
競争相手が女子のみとなるため、倍率が低いのだと考えられます。
補欠合格者について
東京女子医科大学医学部では、補欠が順位付きで発表されるのが大きな特徴です。
補欠合格が回って来る順位としては、30番台から70番台までが相場のようです。
東京女子医科大学医学部の難易度は偏差値や倍率から考えると・・・
偏差値から見ると平均程度、倍率から見ると平均より下、という形になりました。
医学部の中には女子に対して男子よりも厳しい合否の判定基準を設ける大学もあるようなので、同偏差値帯の他の医学部に比べると、女子の受験生にとっては安心して受験をできる大学となるのではないかと思われます。
東京女子医科大学医学部の入試概要
募集人員について
既にご紹介しましたが、東京女子医科大学医学部の定員は
・一般入試75名
・推薦入試35名
となっています。
試験科目と配点
試験科目及び配点は以下の表の通りです。(一般入試についての情報)
一次試験 | 数学(100点満点) | 数学ⅠA・ⅡB・Ⅲ (数学Bは数列・ベクトルから出題) |
理科(200点満点) | 物理・化学・生物から二科目選択 | |
英語(100点満点) | ||
小論文 | ||
二次試験 | 面接・適性試験 | 配点は非公表 |
※小論文は一次試験で課されるが、評価については二次試験の合否の判定の際に使用。
理科の配点が大きいこと、私立医学部の中堅から下位の大学では数学の回答は答えのみの大学が多い中、記述式の出題となっていること、などが大きな特徴です。
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