東邦大学医学部は偏差値や倍率からみて入りやすいのかどうかをテーマに記事を書きました。
入試科目や配点などについても紹介をしています。
目次
東邦大学医学部とは?
東邦大学医学部は、東京都大田区にある私立大学です。
※習志野キャンパスは理学部・薬学部・健康科学部
1952年に開設され、伝統校として知られる旧設八医科大学の一つとなっています。
近年加速する国際化やIT技術の進歩を教育に反映させることに積極的で、新しい教育施設や授業などが作られつつあり、ネットワーク上での授業公開なども順次行われる予定となっています。
また、2016年度からは海外での医師ライセンス取得が可能となる新カリキュラムがスタートしています。
学費については、6年間で総額約2630万円と、6年間総額3000万円を超える学校も多い私立医学部の中ではかなり安い部類です。
入試については一般入試一回のみが実施されており、定員は115名です。
※付属高校からの推薦入学者、千葉県医師修学資金貸付制度対象者(5名)を含む人数。
入試の形態は一般入試一回のみとシンプルなので、どの形式で受けるか、どの日程で受けるかなど悩む必要はありませんが、逆に言えばチャンスが一回しかないということになります。
東邦大学医学部の偏差値は?
東邦大学医学部の偏差値は67.5(河合塾のデータ)です。
名門としての知名度もあり、学費も比較的安いため人気があり、偏差値は高くなっています。
東邦大学医学部の倍率は高い?
東邦大学医学部の入試倍率は以下の表の通りです。
2018 | 2017 | 2016 |
26.5倍 (2944/111) | 22.6倍 (2857/112) | 22.1倍 (2857/129) |
※倍率は、(1次試験受験者数)/(2次試験正規合格者数)で算出
私立医学部の倍率の相場は約18倍程度ですので、それに比べると少し高めの倍率となっています。
東邦大学医学部の難易度は偏差値や倍率から考えると・・・
既にご紹介した通り、東邦大学医学部の倍率は少し高めといった程度です。
また、偏差値も私立医学部の中では上位です。
これらの倍率や偏差値から総合的に考えると、難易度としては「中上位程度の難易度」といったところでしょうか。
最難関である慶應大学医学部や東京慈恵会医科大学医学部、順天堂大学医学部に次ぐ層のうちの1校という認識で良いかと思います。
東邦大学医学部の入試概要
募集人員について
平成31年入試の定員については、115名と公開されています。
冒頭でも紹介した通り、この人数には付属高校からの推薦入学者と千葉県医師修学資金貸付制度対象者(5名)を含みます。
付属高校からの推薦入学者はおよそ10名前後のようなので、一般の入試での募集人員はおおよそ100名程度ということになります。
補欠について
私立医学部は基本的に正規合格者のうち、入学辞退者が発生した欠員を補充するために「補欠合格」の枠を用意していることが多いです。
東邦大学医学部の場合には、二次試験受験者は全員「補欠」という扱いであり、補欠の順位等は公表されないことに注意が必要です。
何名程度に補欠合格の枠が回ってくるのかは公表されていません。
試験科目と配点
一次試験では、英語・数学・理科・基礎学力の4科目が課され、二次試験では面接が課されます。医学部入試で行われることが多い小論文の試験が無いことが大きな特徴です。
※基礎学力の試験結果は二次試験での合否の判定に使用されます。
一次試験で課される基礎学力、及び二次試験で課される面接の配点は公表されていません。
一次試験での合否判定に用いられる英語・数学・理科の配点は以下の表の通りです。
科目 | 英語 | 数学 | 理科 |
配点 | 150点 | 100点 | 150点 |
※数学は「数学1,2,3,A,B(数列・ベクトル)」
※理科は「物理・化学・生物」の中から2科目を選択
英語の配点が大きいことが大きな特徴と言えるでしょう。
国際性を重視しているための、英語重視と考えられます。
また、数学については「平均値・分散」など「データ分析」の範囲からの出題実績があることも大きな特徴と言えるでしょう。
基礎学力試験について
基礎学力試験の内容については、東邦大学からは「論理的思考能力・数理解析能力等」としか情報が公開されていません。
そもそもこの基礎学力試験は「小論文に代わるもの」として実施されるようになったという経緯があります。
そのため、国語系の問題の割合が多いようです。
慣用句についての出題や、文章の要約などの問題が出題されているようです。
一次試験の基準点について
二次合格までを考えると、一次試験で課される科目の合格最低点はおよそ7割です。
ただし、一次試験の学力試験では、各科目に基準点が設定されています。
総合点が高くても、どれか一科目でも基準点を下回ってしまうと不合格となる場合があります。
得意科目で大きく稼ぎ、苦手科目の穴を埋めるという戦略が取りづらくなることに注意が必要です。