東京慈恵会医科大学医学部は、入試科目に国語と社会がない医学部です。
今回は、東京慈恵会医科大学医学部の難易度や独自の面接試験MMIへの対策をテーマにお話しをさせていただきます。
・国語と社会は苦手だけど理数系教科なら誰にも負けない!
・新聞や新書で医療系の記事を読むのが好き!
・小論文と面接に自信あり!
目次
東京慈恵会医科大学医学部とは?
東京慈恵会医科大学は、医学部だけの単科大学です。
私立御三家といわれる慶應義塾大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学の一つであり、かなり難易度が高く、伝統がある私立医学部となります。
学科は医学科と看護学科の2つ。
医学部以外の他の学部の生徒と交流する機会はありませんが、単科医大のため、カリキュラムや大学施設が医学部に特化しています。
医師国家資格試験の合格率が95.9%(112回)と非常に高いのが特徴です。
以下が東京慈恵会医科大学医学部の研修医募集PVになります。
大学の雰囲気がわかるので見ておくといいでしょう。
東京慈恵会医科大学医学部の偏差値は?
東京慈恵会医科大学医学部の偏差値は70程度です。
全国の私立医学部の中で5位の偏差値の高さになります。
東京には東大や慶應の医学部があり、その入試に合格するための中高一貫校も多いため、医学部受験の激戦区です。
中でも、東京慈恵会医科大学医学部医学科は東大や慶応に届きそうにない受験生がその次に受験候補に据える大学であるため、トップクラスの難易度であると言えます。
東京慈恵会医科大学医学部の倍率は高い?
東京慈恵会医科大学医学部の倍率は6.9倍(2018年)とそれほど高くありません。
倍率は例年7倍以下で、他の私立医学部に比べるとかなり低めです。
倍率は低いですが、母集団のレベルは相当高く、成績の低い医学部志望者は最初から受けないのだと考えられます。
東京慈恵会医科大学医学部の倍率推移は以下の通りです。
年度 | 東京慈恵会医科大学医学部の倍率 |
2018 | 6.9倍 |
2017 | 6.7倍 |
2016 | 6.6倍 |
私立大学は学費が高いので、国立医学部の滑り止めとして受験されるため倍率が高くなる傾向があります。
しかし、東京慈恵会医科大学医学部を滑り止めにできるレベルの受験生はそれほどいないから倍率が低いということも考えられますね。
東京慈恵会医科大学医学部の難易度は偏差値や倍率から考えると・・・
私立医学部と言えども、東京慈恵会医科大学医学部の難易度はかなり難しいです。
偏差値は70で、私立医学部の中で5位ですし、倍率は低いですが、母集団のレベルが相当高いと考えられます。
慶応義塾大学医学部や順天堂大学医学部に行くつもりで勉強してきた人たちが、少しランクを落として受けに来たり、併願で受けるといったところでしょうか。
東京大学医学部を受験する人にとっては滑り止めになるでしょう。
国立大学医学部と難易度を比べると、東京慈恵会医科大学は3教科しかないので簡単なのではないでしょうか。
やはり、国立医学部を受験するにはセンターで5教科7科目を受験して、さらに2次試験で2~4科目の受験が必要ですから。
ただ、国立大学でも下の方の大学と比べると、3教科といえども、かなり高いレベルの学力が要求されるので、難易度は東京慈恵会医科大学の方が上かもしれません。
しかし、国立大学を受ける受験生は学費の高い私立大学をそもそも受験しません。
なので、完全に受験生自体が別の集団となっています。
国立大学を受かるレベルの人が授業料関係なく、私立医学部を受けることができて、3教科に特化して勉強すれば受かるような気はしますね。
それだけ、私立医学部は学費という点で競争が免れているといえるのです。
東京慈恵会医科大学医学部医学科のメリットは?
「国語と社会さえなければ……」
理数系が得意な受験生なら一度はそう思ったことがあるはずです。
東京慈恵会医科大学医学部は一次試験が英数理、二次試験は面接と小論文のみです。
入試科目に国語と社会がありません。
これが地方の国立大学医学部ではセンター試験が必須ですから、苦手な国語と社会を勉強することに時間を割かれます。
英数理に絞って勉強できるのは、国語と社会でどうしても点が取れない人にとってかなり魅力的です。
ただし、理数系が得意なのは他の受験生も同じです。
理数系教科ならいつも模試で偏差値70をとっている人同士で戦うことになります。
理系の生徒は英語に苦手意識を抱きがちですが、理数系科目ができる人同士で勝負する際には英語が重要になってきます。
理数系教科をしっかりやっておくのは当然ですが、英語もしっかり勉強しましょう。
東京慈恵会医科大学医学部の面接、MMIって何?対策は?
東京慈恵会医科大学医学部の二次試験では、個人面接とMMI(multiple mini interview)の2種類の面接が行われます。
MMIでは、特定の課題について面接官と受験生が対話形式で面接を行います。
4つ課題が課され、課題が変わるたびに面接官が変わります。
4人の面接官によって、4つの課題について、対話形式での面接が行われるわけです。
課題が4つ課されるので、幅広い知識を身に着けておく必要があります。
図書館に行って、最低でも過去3か月、できれば1年分の新聞の社説を読んでおきましょう。
1回の面接時間は7分です。
東京慈恵会医科大学医学部の小論文対策は?
東京慈恵会医科大学医学部医学科では、小論文の文字数がとにかく長いです。
時間は60~120分以内、文字数は1200~2400字以内と決められています。
2時間で1200文字以上の論理的な文章を書きあげなければなりません。
かなりしっかりとした下準備をしておかないと、既定の文字数を超えることすらできないでしょう。
対策としては、まず、医療系のテーマを取り上げた新書を何冊か読んで、書いてある内容を原稿用紙に要約してみましょう。
実際に原稿用紙に書くことで、このくらいの内容を書けばこれくらいの文字数になるという感覚が身に付きます。
また、要約した新書の内容をうまく盛り込んで論理的な文章を書ければ、小論文の解答として非常に説得力があって魅力的な答案になります。