
センター国語勉強法を紹介します。
国立医学部受験では、センター国語の割合が多い大学が多く、センター国語で医学部受験の成否が決まるといっても過言ではありません。
私は平均点が98.67点と過去最高クラスに難易度が高かった2014センター国語で157点、偏差値71を叩き出したことで、センター9割をとり、国立医学部に合格しました。
今回は、センター国語で高得点をとる国語勉強法を紹介させていただきます。
目次
センター国語勉強法|国語で9割以上取りたい方向け
センター国語で高い点数をとるためには綿密な勉強法が欠かせません。
そして、その勉強法は参考書選び、問題の解き方まで数多くの勉強法が存在します。
このページで紹介するセンター国語勉強法はかなり分量の多い対策となっています。
以下の方が対象となるでしょう。
・島根大学など国語の配点が高い医学部を受ける
・理数科目はできるのに国語だけどうしても伸びないので、合格できない
・センター国語で9割とりたい
一方、以下に該当する方は、国語の勉強量を最低限にまで少なくし、他の科目に力を入れましょう。
・国語の配点が少ない医学部を志望している
・2次が理科もあるから国語をがっつり勉強する時間はない
・国語は最低限の対策で構わない
上記に該当する方は、以下の記事を参照してください。
国語勉強法に入る前の基礎として日本語を学ぶ
”出口汪の新日本語トレーニング〈1〉~〈6〉”で小学生レベルから学びます。
1巻から6巻まであるので、サクッとこなしましょう。
日本語の参考書なのでスラスラ進むので、すぐに終わります。
”だから”、”しかし”、”そして”などの接続詞がどういう働きをするか、”て”、”で”、”から”などの助詞がどういう働きをするかは日本人ならば感覚的に身につけているものです。
しかし、言葉で説明しろといわれると難しいでしょう。
センター現代文を解くには、まず接続詞や助詞などの働きを言葉で説明できるレベルまでに明確に理解をする必要があります。
”出口汪の新日本語トレーニング〈1〉~〈6〉”は小学生に教えることができるレベルを目標に取り組んでください。
実際に、声に出して解説してみるといいですよ。
まずは、このレベルを完璧にこなさなければ大学受験レベルの参考書を勉強しても
中々身に付かないのです。
同じ参考書をしても試験の点数に差が出るのは「基礎の基礎レベルの知識を習得しているかどうか」ということで決まってくると考えています。
勉強で大事なのは基礎だということをしっかりと意識して取り組みましょう。
まだ高校1,2年生で時間的に余裕がある方は、以下の参考書で中学レベルを固めておくとより良いです。
私は以下の2冊にも取り組みました。
目標は、言葉で説明して教えることができるレベルを目指しましょう。
参考書への取り組み方
まずは、解いて答え合わせをします。
間違った問題は、きちんとなぜこうなるのかを小学生に説明できるように、声に出して説明してみましょう。
正解したからといって、理解不足であれば、同じく小学生に説明できるように、声に出して説明してみます。
実際に声に出して言語化することが重要です。
何度も呼んで理解したつもりになっているだけで、実際に説明しろといわれるとできない人がたくさんいます。
間違った問題は当然復習しましょう。
※復習のやり方は、爆発的に効率的な復習法を参照してください。
センター国語おすすめ参考書・問題集
センター国語古文のおすすめ参考書
ゴロで覚えるというものもありますが、ゴロで覚えていると
例えば、「とく」という言葉の意味を考えるとき、「徳光早く」というゴロで
覚えていたとします。
すると、訳を思い出すのにかなりタイムロスするんです。
これでは、時間が間に合いません。
フォーミュラ600を使って文章中で覚えることで
記憶を定着させましょう。
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古文単語を覚えてもそれを使わなければスムーズに読むことはできません。
速読古文単語を使って文章を音読することでフォーミュラ600で覚えた
単語の記憶を定着させましょう。
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とてもわかりやすく古典文法を説明してくれています。
古文の読解問題の解き方が詳しく解説されています。センター古文 満点のコツに比べると
重要度は薄いので時間がない方はやらなくてもいいです。
古文ってこうやって解くんだっていう初心者向けですね。
センター試験の古文の解き方は、この本のやり方通りにやれば問題ないです。
漫画を読むことで知らず知らずのうちに古文の常識を知ることが出来ます。
ぼくの受験した年は、たまたまこの「あさきゆめみし」で読んだ内容が出たので
古文が異常に難易度の高い年だったのですが、楽に高得点をとれました。
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センター国語漢文のおすすめ参考書
漢文はゴロで覚えるのが効率が良いです。
漢文の点数が伸びないなあって思っている人がいたら原因は単語力不足かもしれません。
最近のセンター試験は漢文も難化してますから、良く出る単語は覚えておいた方がいいですよ。
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この参考書の最後にのっている漢文にセンターに出る重要な句形や単語が
すべて凝縮されています。
最後の文だけを何度も丸暗記するまで読み込めば漢文の点数はぐっと上がるでしょう。
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センター国語現代文(評論・小説)のおすすめ参考書
現代文もしょせん「単語力」なんです。例えば客観、主観という言葉の
意味を説明できますか?
出来ないなら、単語力が足りていません。
のっている単語をすべて言葉で言い換えて説明出来るようになれば
現代文は余裕ですよ。
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この参考書では、解いた問題を要約する練習がすすめられています。
結構時間がかかりますが、読む力が身についていくのをひしひしと感じました。
腰を据えてじっくり取り組むと確実に現代文の実力が上がる名著です。
センター試験対策においてこれにまさるものなしといわれる名著です。
この本の通りにセンター試験国語を解くのが基本となります。
きめる!センター国語の演習版です。
この本で演習を積むことで解法を身につけます。
いよいよセンター試験過去問にとりくみます。
過去問は本番のつもりで時間を測って取り組みましょう。
センター国語は時間がほんとに足りませんから、時間配分に注意してくださいね。
10年分は必ず取り組んでください。
国語ってあまり復習しない人が多いんですが、時間が経ったら必ずもう一度解きなおすこと。
そのとき、答えを覚えていてもいいので、どうやって答えに至るかという答えを導く
過程をしっかりと分かっているかに注意して解いてください。
センター国語その他のおすすめ参考書
一部の裏技がかなり使えます!
例えば、「倫理的に悪いことを言っている選択肢は×」という裏技があるのですが
これは漢文の最後の問題で選択肢を消去するときにかなり使えるんです。
1問で7点かわってきますから、1個選択肢が消せるかどうかが勝負の別れ目なんです。
センター国語を解くときのコツ
さて、ここからは、センター国語を解くときの問題の解く順番、時間配分、どのように情報をえていくかなどの実践的なコツを紹介していきます。
センター国語を解く順番は?
センター国語は、古文→漢文→評論→小説という順番に解くことをおすすめします。
まず、古文、漢文を早く解いて出来るだけ時間を作ります。
評論は時間があればあるだけ点数が伸びるので、古文と漢文をいかに早くとけるかが勝負です。
時間配分の目安はこんなものでしょう。
②漢文 15分
③現代文 25分
④小説 20分
解くアプローチは?
基本的に積極法を採用。
積極法とは消去法ではなく、「先に答えを作りそれに一番近い選択肢を選ぶ」というものです。
積極法で解くべき理由は、センター試験の選択肢はまぎらわしいので消去法では確実に正解はできないし、時間もかかりるからです。
だから、センター試験の問題を解くときは選択肢はないものとして記述でも答えが書けるように答えを考えるのがコツです。
普段から選択肢にたよらないで自分で答えを作る訓練をしておかないとセンター国語で高得点を取ることはできません。
本文読解中に、問題用紙のあいているところにポイントはメモしましょう。
そうすることで、選択肢に惑わされることでの失点が防げるし、実力がつけば点数は安定します。
読解の手順(概要)
古文
注を見る→頻出キーワードに丸をつける→内容を想像→最後の問題の選択肢のキーワードやディスコースマーカーに印をつける→本文の内容を予測→本文へ→「古文満点のコツ」のとおりに解く
漢文
注を見る→頻出キーワードに丸をつける→内容を想像→最後の問題の選択肢のキーワードやディスコースマーカーに印をつける→本文の内容を予測→本文へ→固有名詞、や重要そうなところ、反語に印→傍線を読む→解ければ解く、わからないなら飛ばす→最後まで読む→わからないところを解く
評論
最後の問題形式をチェック→本文へ→”きめる現代文”に書いている図を自分で作りながら論を辿っていく
小説
注をチェック→最後の問題をチェック→傍線を読む→誰が、どういう状況で、誰に対してどんな感情を抱いているか、その感情は良い感情は悪い感情かなどの視点から解をつくり、選択肢を選ぶ→また傍線・・・
以上を繰り返す
小説は、大体こんな感じで解くのがベスト。
・基本的にすべてにおいて丸や星、線など印をつけて本文を汚すこと
・手を動かしていない=何も考えていないと考える
・評論小説なら用語集、古文なら文法、単語、漢文なら句形、語彙などの暗記すべきところは完璧であることが必要
・その上で上のようなことを考えたり、間違い選択肢のパターンなどを考えて解く
センター国語では全体演習が大切|過去問は通しで何度も解く
センター国語では時間配分がとても大切です。
演習の際は、時間配分をきっちり意識して過去問をすべての分野を通しで解きましょう。
過去問は2回、3回と何度も解いてください。
正解することが重要なのではなく、「どうやって正解するかが重要」ですから。
何度も解いて、正解への道筋を覚えてしまいましょう。
センター国語分野別攻略チャート
私はセンター国語を解くときには、私は注をどのタイミングでみるか、問題をどのタイミングで見るかなどをあらかじめ綿密に決めていました。
毎回注を見るタイミングが異なっていれば、安定した読解ができません。
それが得点のばらつきを生じさせるのです。
ましてや本番の緊張状態で、通常の読解ができるわけがありません。
本番なんかはテンパっていつもと読む順番が変って、崩壊するということもありえます。
あらかじめどこをどのタイミングで読んで、どう考えるかということを考えておくことがとても大切なのです。
これらの読解手順はこれまでに紹介したセンター国語の参考書に書かれていた読解方法を行動レベルに落とし込んだものになります。
今回は、センター国語の分野別に読解手順を詳細にまとめました。
参考にしてください。
センター試験評論攻略チャート
評論ようの攻略手順としてまとめていたものをまとめてみました。
ご活用いただければ嬉しく思います。
最後の問題を見る
↓
表現の問題はどこの表現が問われているか
構成は何の構成が問われているかを確認
↓
本文へ
↓
重要だと思われるところや主張を意味する文末表現に印をつけながら読む
問いかけ、接続詞、反語、こそ、ディスコースマーカーに印をつけて論理の流れを把握
↓
感じは読みながら解く
↓
傍線部にあたると、何が問われているか?(説明、理由など)を把握し、
本文(大体前後)から根拠となる部分を探し、回答に入れるべきポイントを見つける
↓
ただし、すぐに分かりそうでなければいったんとばす
↓
最後まで読む
↓
主張を把握
↓
解いていない設問を主張と合わせて解釈する
E←D=A←→B=C
|
F=G=H
結局本文で問われているのは左図のようにわずかなもの、これをとらえれば解ける。
こういった構造把握を目指すのが本文を読む目的。
評論を読解するときの注意点を過去問を解いていく中で、以下のようにまとめていました。
・表現に関する問題は波線部X,Yとして与えられている
・他は傍線部A,B,C・・・
・他人の意見の引用は絶対にプラスの方向であり、筆者と同意見である。つまり、自分の主張を強化、補強、説得力を高めるためのもの、つまり、対立や批判の対象ではない。
・他人の意見を批判することはセンターではありえない。個人攻撃につながるから。
・現在のもの、現在の建築などが出てきたら批判とまではいかないが、よくないものとして出してくる。基本的に評論文とは当たり前と思われているものを批判することに価値があるから。批評とはそういうものである。
例えば、現在のものは素晴らしいといっても、何も独創性はないから現在あるものとは、大衆に認められているからあるものであり、それをすばらしいといってもごく当たり前のことを言ってるにすぎないから。
・明るい空間では視覚が優位になりその他の身体感覚の優先が落ちるということは一般に明るい空間では物を目で見てとらえ、視覚で情報の多くを得ていることを考えればよくわかる。
逆に闇の中では、目が見えないので触角に頼るしかない。また、耳もとぎすまし、音をひろおうとするように、視覚以外の身体感覚が優位になってくる。
といったことを本文を読んだ上で納得し、理解しておくことが重要。実際、2008本2013追で同じような内容が問われていたので、こういったことの積み重ねが読解力につながると思います。
センター試験小説攻略チャート
センター小説攻略のために私はすべての思考の流れをチャート化し、それに沿って問題を機械的に解いていました。
受験時代に忘れたときのために初めて見てもわかるようにまとめていたのですが、何かの役に立てればと思いこちらにまとめさせていただきます。
最後の問(おそらく表現の問題)の選択肢を読む
問われているポイントをつかむと同時にあやしい、判断すべきポイントに印をつける
限定表現(だけ、のみ)はあやしいので印をつける
文章構造を示す語に○をつけて選択肢の構造を把握
↓
本文へ
↓
接続詞、と思う、からだなどの文末表現など重要そうなところに線を引く
「と」に注意して心中表現は「」でくくる
↓
知識問題は読みながら解く
↓
傍線部で設問を確認
↓
解けそうであれば解く
分からなかったらすぐ飛ばす
↓
最後まで読む
↓
本文のストーリーを把握
↓
解いていない設問を本文のストーリーと合わせて解く
全体の内容からある場面での心理は分かる
小説での判断ポイント
①どういう状況か?何があったか?→出来事
②誰に対する感情か?気持ちの向う方向性は?→ベクトル
③どういう気持か?-の感情か+の感情か?
感情の分類
喜 + 物へ向う
怒 - 人や物へ向う
哀 - 自分や物へ向かう
楽 + 物へ向かう
愛 + 人への気持ち
憎 - 人への気持ち
恐 - 物へ向かう
注意
1つの問題で中心となる気持ちがある。これを読み取るのが目的。これは複数あることもある。
例 A→Bへの愛
私→父への愛
→自分への情けなさ
おじいちゃん→おばあちゃんへの悲しみ
私→妹へのあわれみ
→自分への後悔
回想シーン(場面変化)はほぼあるので、「」でくくる
物が何を象徴しているか?
例 たま虫、地球儀
死がテーマになることは多い
例 心中、おばあちゃんの死、公害
怒りの感情は問われない(出てこない)
よく出る感情=自分へのマイナスの感情=内省的
例 ふがいなさ、自己嫌悪、くやしさ
注意点
表現の問題でだけ、のみ、などの限定表現があればほぼ×と考える。
感情の分類や感情の方向性に注目する手法は参考書には書かれていないオリジナルです。
何百時間の勉強の末考案した結構使える思考様式だと思いますので是非活用していただければと思います。
センター試験古文攻略チャート
センター古文攻略チャートをまとめます。
受験時に作成し、直前期は毎日読んでたものです。
古文と漢文では、本文の注に先に目を通して、本文の内容を予測したりといったテクニックも使いましょう。
(注)を読む
本文の内容を予測する
↓
最後の問題
選択肢の違いに注意して、読み取るべきポイントを2ポイントほど見つける。
本文の内容把握と読み取るべきポイントを把握。あやしそうなところや判断が必要そうなところに印をつける。
接続詞や文章構造を示す語に印をつける。
↓
リード文
人物に○をつけ、人物関係やあらすじを把握。
↓
本文を読む
登場人物、敬語に○をつける(呼称変化に注意)
「を、に、ば」の下(主語が変わりやすい)で主語が変わっていたら/で区切る
「て、で」に↓をつける(主語が同じ)
主語が省略されていたら主語を書く
など言ふ、思ふも「」
と、とて、で、に「」(心中文で)
重要単語に○
心情表現も○
挿入分は○
指示語に○
重要語があれば設問にからむのでチェック(ex やはら、やをら、にはかに、ことなしび)
↓
解答可能な問題は読みながら処理する
分からなければとばす
↓
(解釈問題)
品詞分解
↓
逐語訳
↓
前後の文脈
(和歌解釈)
句に分ける
↓
あれば、句切れを見つける
↓
逐語訳
↓
前後の文脈
センター試験漢文攻略チャート
古文と漢文では、本文の注に先に目を通して、本文の内容を予測したりといったテクニックも使いましょう。
注を読む
(共通した話題を見つけ、テーマを推測)
↓
最後の設問を読んで文章構造を示す語(接続詞や、と同時に、とを対比することで)
に○をつけて選択肢の構造を分析する
↓
選択肢間の違いに注目して、本文から読み取るべきポイントを2点ほど見つける
(否定的な表現は×になることが多いので△をつける)
例
AとBの対比によって何を強調するのか?
危祐の言葉はどういう意味をもつのか?
↓
本文を読む
人名、地名、物の名前などの固有名詞に○をつける
指示語が何を指すのかを明らかにしながら○をつけて読む
接続詞・副詞にも○をつける
↓
段落ごとに内容把握
例 主張(段落の最後によくある)、エピソード、まとめなど
↓
解答可能な問題は読みながら処理する
分からなければとばす
↓
文章を読み終わり主張を把握
↓
解いてない問題を解く
※選択肢がヒントになることが多い
※選択肢の共通性からどこの解釈がポイントとなるかを判断
よくある展開
主張やテーマ
↓
具体例
↓
筆者の見解
最後に主張がくることが多い
主張やテーマと筆者の見解は同じ内容
ある事物を別の事物に例えてわかりやすく説明したり、複数のエピソードが
あれば、対応関係があることもあるので、そのときは対応関係に注目。
例 すずり=磁器のかけら
詩=山