新設医科大学とは?
この記事を読もうとしている受験生は医学部の受験を考えている方だと思いますが、自分が受験しようとしている大学がどのような分類になるのかご存知でしょうか?
本記事は、新設医科大学の特徴、難易度、偏差値、序列について紹介・考察していく記事です。
目次
新設医科大学とは?
新設医科大学とは、1970年以降に医療の地域格差を解消する目的で設立された大学です。
歴史がまだ浅い大学ですので、大学の講師などのスタッフが他大学の医学部出身であることが多い傾向にあります。
東北医科薬科大学や国際医療福祉大学は2、3年前に東北地方の復興への貢献やこれからの医療を支えていく目的で設立されました。
該当する大学は以下の通りです。
国公立大学
旭川医科大学、秋田大学医学部、山形大学医学部、筑波大学医学部、富山大学医学部、福井大学医学部、山梨大学医学部、浜松医科大学、滋賀医科大学、愛媛大学医学部、高知大学医学部、島根大学医学部、香川大学医学部、佐賀大学医学部、大分大学医学部、宮崎大学医学部、琉球大学医学部
私立大学(殆どが医療系大学です)
自治医科大学、産業医科大学、獨協大学医学部、埼玉医科大学、北里大学、杏林大学、帝京大学、東海大学、聖マリアンナ医科大学、金沢医科大学、愛知医科大学、藤田保健衛生大学、近畿大学、兵庫医科大学、川崎医科大学、福岡大学、東北医科薬科大学、国際医療福祉大学
地域医療解消を目的としている大学が多いので、若い世代の医師を求めており、浪人生や再受験生に対しての面接採点基準などがやや厳しめの大学が多いです。
産業医科大学や自治医科大学等のやや特殊な大学も存在しています。
新設医科大学の偏差値は?
下の表に国立大学、私立大学を分けて偏差値を表にまとめて順位化させてみました
国立大学では筑波大学医学部が頭一つ偏差値が高く、私立大学では自治医科大学がトップという結果でした。
新設医科大学全体で医学部にしては偏差値がやや低い大学が多い印象があります。
新設医科大学(国立大学)の偏差値
順位 | 新設医科大学 | 河合塾 | 東進 | 平均 |
1位 | 筑波大学医学部 | 67.5 | 70.0 | 68.8 |
2位 | 山梨大学医学部(後期) | 67.5 | 68.0 | 67.8 |
2位 | 大分大学医学部 | 67.5 | 68.0 | 67.8 |
2位 | 宮崎大学医学部 | 67.5 | 68.0 | 67.8 |
5位 | 愛媛大学医学部 | 65.0 | 69.0 | 67.0 |
6位 | 山形大学医学部 | 65.0 | 68.0 | 66.5 |
6位 | 富山大学医学部 | 65.0 | 68.0 | 66.5 |
6位 | 福井大学医学部 | 65.0 | 68.0 | 66.5 |
6位 | 浜松医科大学 | 65.0 | 68.0 | 66.5 |
6位 | 滋賀医科大学 | 65.0 | 68.0 | 66.5 |
6位 | 琉球大学医学部 | 65.0 | 67.0 | 66.5 |
7位 | 旭川医科大学 | 65.0 | 67.0 | 66.0 |
7位 | 秋田大学医学部 | 65.0 | 67.0 | 66.0 |
7位 | 高知大学医学部 | 65.0 | 67.0 | 66.0 |
7位 | 香川大学医学部 | 65.0 | 67.0 | 66.0 |
7位 | 佐賀大学医学部 | 65.0 | 67.0 | 66.0 |
7位 | 島根大学医学部 | 65.0 | 67.0 | 66.0 |
新設医科大学(私立大学)の偏差値
順位 | 新設医科大学 | 河合塾 | 東進 | 平均 |
1位 | 自治医科大学 | 67.5 | 70.0 | 68.3 |
2位 | 東北医科薬科大学 | 67.5 | 67.0 | 67.3 |
2位 | 近畿大学 | 67.5 | 67.0 | 67.3 |
4位 | 産業医科大学 | 67.5 | 66.0 | 66.8 |
5位 | 兵庫医科大学 | 65.0 | 67.0 | 66.0 |
6位 | 国際医療福祉大学 | 65.0 | 67.0 | 66.0 |
6位 | 杏林大学 | 65.0 | 66.0 | 65.5 |
6位 | 帝京大学 | 65.0 | 66.0 | 65.5 |
6位 | 東海大学 | 65.0 | 66.0 | 65.5 |
6位 | 聖マリアンナ医科大学 | 65.0 | 66.0 | 65.5 |
6位 | 金沢医科大学 | 65.0 | 66.0 | 65.5 |
6位 | 愛知医科大学 | 65.0 | 66.0 | 65.5 |
6位 | 藤田保健衛生大学 | 65.0 | 66.0 | 65.5 |
6位 | 福祉大学 | 65.0 | 66.0 | 65.5 |
15位 | 北里大学 | 62.5 | 66.0 | 64.3 |
15位 | 川崎医科大学 | 62.5 | 66.0 | 64.3 |
17位 | 獨協大学 | 62.5 | 65.0 | 63.8 |
17位 | 埼玉医科大学 | 62.5 | 65.0 | 63.8 |
新設医科大学の序列は?
新設医科大学の医学部全体としての序列は下となります。(筑波大学は別格)
しかし、まだ新しい大学ではあるので今後どうなるかはわからないので伸びしろのある大学ととらえることもできます。
以下に新設医科大学の序列を国立大学、私立大学とで分けてまとめました。
国立大学(防衛医科大学校は将来も自衛隊に勤務することが多く、あまり序列は関係ないため除いています)
筑波大学医学部>山形大学医学部=滋賀医科大学>大分大学医学部=愛媛大学>その他名前が挙がっていない大学>秋田大学医学部=島根大学医学部=佐賀大学医学部=高知大学医学部
私立大学
自治医科大学>産業医科大学>近畿大学>兵庫医科大学>浜松医科大学>その他名前が挙がっていない大学>帝京大学=埼玉医科大学=川崎医科大学>東北医科薬科大学>国際医療福祉大学
偏差値だけでない要素も含めての結果なので注意してください。
東北医科薬科大学等は、偏差値は高いですがあまりにも新しいので、序列としては下の方となります。
新設医科大学の難易度は?
新設医科大学の難易度も国立大学と私立大学とで分けて考察します。
国立大学
筑波大学や後期入試しか設けてない山形大学は優秀な人材が集まり、かなり難易度は高いです。
また、医療系学部しか設置していない大学も難問・奇問を出題してくる可能性があり、中には人気の高い大学もあるので高難易度となります。
その他の国立大学に関しては、医学部専用問題はあるものの、全学部共通の問題が易しめである等を考えると、医学部入試の中ではかなり易しめの部類となり、推薦入試なども設けている大学が多いので入学しやすい方です。
私立大学
自治医科大学は複数回の面接などもあり、かなり特殊な入試形式であることと定員の少なさ(地方によって枠がある)からかなりの高難易度です。
その他の大学に関しては、難問・奇問が出題される大学も多いことや、滑り止めでの受験生によって実際の偏差値よりも高い学力が要求されることもあります。
しかし、滑り止めでの受験生は面接で落とされたりするので、第一志望での合格を望む方はしっかりとした対策を行えば、上位の大学によりも合格しやすいのは間違いではありません。
総評
新設医科大学の難易度は全体的に低いですが、旧帝大学や早慶などの有名大学に合格する実力が必要となるので、絶対に油断せず万全な対策を行っていきましょう。