新制八医科大学とは?
皆さんは新制八医科大学という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
医学科の分類は数多く、名前を知っていてもどのような大学が該当し、どのような特徴があるのか知らない人が多いと思います。
本記事は、新制八医科大学の難易度や偏差値、序列、特徴などについてわかりやすくまとめて紹介する記事です。
目次
新制八医科大学とは?
新制八医科大学は、元は医学専門学校の中で戦後すぐに国立大学に昇格した大学で、以下の八校が該当します。
東京医科歯科大学医学部
弘前大学医学部
群馬大学医学部
信州大学医学部
鳥取大学医学部
徳島大学医学部
広島大学医学部
鹿児島大学医学部
これらの大学は国立大学医学部の中では、旧帝大学や旧六医大に次いで歴史ある大学であり、それらを凌ぐ勢いで勢力をつけている大学があることも確認できました。
地域医療等に力を入れている大学が多く推薦制度等が充実していることや、新設された医学部の中では歴史ある大学なので、教員なども他の医学部よりもその大学の出身者が多いことが特徴で、医局選び等もさほど苦労しないという特徴があります。
新制八医科大学の偏差値は?
以下に新制八医科大学の偏差値をまとめ、順位化させてみました。
東京医科歯科大学医学部がずば抜けて偏差値が高く、残りの大学は、ほとんど偏差値が変わらない結果と考えることができます。
順位 | 新制八医科大学 | 河合塾 | 東進 | 平均 |
1位 | 東京医科歯科大学医学部 | 70.0 | 72.0 | 71.0 |
2位 | 広島大学医学部 | 67.5 | 69.0 | 68.3 |
3位 | 弘前大学医学部 | 67.5 | 68.0 | 67.8 |
4位 | 群馬大学医学部 | 65.0 | 69.0 | 67.0 |
4位 | 信州大学医学部 | 65.0 | 69.0 | 67.0 |
4位 | 鹿児島大学医学部 | 65.0 | 69.0 | 67.0 |
7位 | 鳥取大学医学部 | 65.0 | 68.0 | 66.5 |
8位 | 徳島大学医学部 | 62.5 | 69.0 | 65.8 |
新制八医科大学の序列は?
新制八医科大学の医学部全体での序列は中堅~やや下となります。(東京医科歯科大学のみ別格です)
新制八医科大学の中での序列は以下の通りですが、偏差値だけでなく他の要素を踏まえた結果です。
東京医科歯科大学>広島大学>弘前大学≧信州大学=群馬大学=鹿児島大学>徳島大学≧鳥取大学
基本的に都市にある大学の方が序列が高い傾向になっています。
新制八医科大学の難易度は?
新制八医科大学の難易度は幅広く、超難関~やや易しいレベルまで様々です。
しかし、医学部の中での話であって大学入試全体で考えると、どの大学も難関であることには変わりありません。
特に、東京医科歯科大学医学部に関しては大阪大学医学部並みの偏差値であり、生半可な覚悟では合格は難しいでしょう。
新制八医科大学の各大学の紹介
東京医科歯科大学医学部の特徴
旧帝大学医学部と肩を並べるレベルの超難関医学部で、東京という大都会において東京大学と共に医療の中心となっている大学です。
四年次に半年間自分の好きな研究を自由に行えるプログラムを設けており、東京医科歯科大学医学部での大きな特徴の一つであり、希望者は海外の研究室に行くことも可能となります。
また、六年次にも留学する機会が与えられるそうです。
派閥も広く、医療設備も整っており、最高の環境で学習することが可能でしょう。
広島大学医学部の特徴
国内最大級のキャンパスを持つことで有名な大学で、授業間を自転車で移動している人もいるらしいです。
四年次に研究期間が与えられ、研究の成果次第では海外に行くことも可能となります。
1年次から積極的に実習に参加させられるので、教養科目の履修で低下しがちなモチベーションを維持することができます。
弘前大学医学部の特徴
青森県にある国立大学医学部で、他の医学部よりも自由度が高いことが特徴だと言われています。
教員と学生とのコミュニケーションが深いのも魅力的であり、個人が希望すれば研究室に出入りすることも可能です。
1年次には教養科目を履修しますが、選択科目の幅が広く医学以外の興味がある分野について学ぶことができ、満足との声が多いようです。
群馬大学医学部の特徴
少人数制の講義という稀な制度を導入している国立大学医学部です。
少ない人数での講義ですので、教員が学生と対話する形で講義が進行しわからないことなどが質問しやすくなり、学習の質が高まるでしょう。
また、他の大学と同じく学生が希望すれば海外での実習に参加できるので、海外での活躍を目標としている方にもお勧めです。
信州大学医学部の特徴
知名度が高く、医学部以外の学部も人気がある大学です。
一年次からの医学の基礎科目を英語の教科書を使って学ぶので、医療単語とその内容を同時に勉強することができます。(医師の世界では体の部位や病名等を英語で呼ぶ医師が多いので医療単語は必須)
臨床実習においての選択肢が広く、本当に学びたい場所で学べる可能性が高いでしょう。
鹿児島大学医学部の特徴
過疎化の進む九州に位置する大学で、地域医療にかなり力を入れています.
臨床科目を低学年次から学ぶことができモチベーションを保つことができることに加え、休みがかなり長いことで有名です。
地域医療に力を入れていることから、離島実習を一定期間行うことも海に面した地方ならではの制度だと思います。
九州の学生等は推薦制度を利用すれば入学しやすい魅力の一つでしょう。
鳥取大学医学部の特徴
こちらも少子高齢化が進んでいる地域なので、地域医療に力を入れており、看護・介護実習等を早期から行っている大学です。
カリキュラムの変更が近年行われ、一年次から座学の医学講義も行われているので、忙しくはなりますが医師となることへの意識の高い学生には良い環境、カリキュラムとなります。
コミュニケーションを重視しているので、実習などで患者さんと接する態度を学ぶこともできるでしょう。
徳島大学医学部の特徴
数年前、非常に大きな倍率の変動が起き、受験生の間で騒がれたことがあるので、割と知っている人が多いようです。
進級がかなり厳しいようで、死ぬ気で勉強しても基準に満たなければ即留年という噂がありました。
一年次から研究室の出入りや実験の練習などをさせてもらえるので、主体性のある学生であればかなり良質の環境と言えます。