関西医科大学医学部の難易度は偏差値、倍率からみて入りやすいのか?
偏差値が高く伝統のある私立医学部である関西医科大学は入りやすいのかをテーマにお話をさせていただきます。
・古文・漢文・社会は苦手だけど、理数系科目は得意で自信がある!
・医師不足の地域で医師として貢献したい!
・英検準1級を持ってる!
・国際バカロレア資格を持ってる!
・国際科学オリンピックの最終選考まで残ったことがある!
目次
関西医科大学とは?
関西医科大学は、1928年に創立した医学部で90年以上の歴史がある伝統ある私立医学部です。
そのため、これまで8000名以上の医師を輩出しています。
キャンパスの所在地は大阪府枚方市です。
6年間の学費は約2810万円ですが、特別枠で入学すると、条件付きで返済免除となる600万円の奨学金を借りることができます。
私立医学部の中では比較的学費も安いため、かなり人気が高いといえるでしょう。
関西医科大学医学部の偏差値は?
関西医科大学医学部の偏差値は70。
私立医学部の中で5位の偏差値の高さです。
センターボーダーは93%とめちゃくちゃ高いといえるでしょう。
関西医科大学医学部の倍率は高い?
関西医科大学医学部の2018年一般入試(前期)の倍率は11.9倍と高いです。
最近は減少傾向にあります。
私立医学部の倍率としては普通くらいでしょう。
それに対して、一般入試(後期)の倍率は74.6倍でかなり高くなっています。
後期試験でうかるのは相当難しいといえるでしょう。
2016 | 2017 | 2018 | |
一般入学試験(前期) | 14.3倍 | 12.8倍 | 11.9倍 |
一般入学試験(後期) | 50.6倍 | 88.3倍 | 74.6倍 |
センター試験利用入学試験 | 33.3倍 | 26.3倍 | 34.2倍 |
公募推薦 | 4.4倍 | 4.7倍 | 4.4倍 |
関西医科大学医学部の難易度は偏差値や倍率から考えると
関西医科大学医学部は偏差値70と私立医学部の中でトップレベルです。
倍率は10倍を超えていて、センターボーダーが9割を超えているので、難易度はかなり高いといえるでしょう。
私立医学部を受験する人の中でもかなり学力に自信がある人が受ける医学部といえます。
関西医科大学医学部の入試は6種類ある?穴場は?
関西医科大学医学部には6種類の入学試験があります。
募集人員は圧倒的に一般入試の前期が多いので、一般入試の前期で入るのが王道といえるでしょうね。
それぞれの入試の募集人員は下の表のとおりです。
試験の種類と募集人員
募集人員 | |
学校推薦入学試験 | 10名 |
特色入学試験 | 若干名 |
センター試験利用入学試験 | 10名 |
センター・一般併用入学試験 | 10名 |
一般入学試験(前期) | 約86名 |
一般入学試験(後期) | 6名 |
関西医科大学医学部の学校推薦入学試験、特色入学試験には非常に独特な出願条件があります。
関西医科大学医学部の入試方式の特徴
一般入試の前期・後期の科目と配点は?
関西医科大学医学部の一般入試の試験科目は、数学、英語、理科2科目、小論文の5教科です。
前期と後期で科目は変わりません。
一次試験日に小論文があることが特徴です。
この小論文の評価は、二次試験の合否判定時に使用されます。
理科は物理・化学・生物の3科目から2科目選択で、合計200点です。
二次試験は個別面接のみですが、一次試験日に行われる小論文の評価も二次試験で評価の対象になります。
一般入試の前期と後期の科目と配点は以下の通りです。
一般入試(前期・後期)一次試験の科目と配点
科目 | 数学 | 英語 | 理科(物理・化学・生物から2科目選択) | 小論文 |
試験時間 | 90分 | 80分 | 120分 | 45分 |
配点 | 100点 | 100点 | 200点(各100点) | 段階評価 |
センター試験利用入試の科目と配点は?
関西医科大学医学部のセンター試験利用入試では、科目が国語、数学、理科2科目、英語の5教科で、社会がありません。
また、国語は現代文のみなので、国語が苦手な方にも有利です。
理数系が得意で、古文・漢文・社会が苦手な受験生におすすめといえますね。
理科は、物理・化学・生物から2教科選択です。
二次試験は面接のみ。
医学部入試でよくある小論文がないのがセンター利用入試の特徴です。
センター試験利用入試 一次試験の試験科目と配点
試験科目 | 配点 | |
国語 | 現代文のみ | 100点 |
数学 | 「数学Ⅰ・A」「数学Ⅱ・B」 | 200点 |
理科 | 物理・化学・生物から2科目選択 | 200点(各100点) |
英語 | リスニング含む | 200点 |
合計 | 700点 |
※英語は250点満点を200点に換算
センター・一般併用入試はセンター利用入試と科目が違う?
関西医科大学医学部のセンター・一般併用入試では、センター試験と一般入試(前期)の試験を両方受験する必要があります。
センター試験利用入試とセンター・一般併用入試では、センター試験の試験科目と配点がかなり違います。
社会が1科目必須になり、数学と英語の配点が低くなることが大きな特徴です。
センター試験の数学が得意でも私立大学医学部の入試問題では点が取れないケースがよく見られます。
一般入試(前期)の過去問をしっかりやりこんで対策しておく必要があるでしょう。
教科 | 科目 | 配点 |
国語 | 現代文のみ | 100点 |
数学 | 「数学Ⅰ・A」「数学Ⅱ・B」 | 100点 |
理科 | 物理・化学・生物から2科目選択 | 200点(各100点) |
英語 | リスニング含む | 100点 |
社会 | 1科目選択 | 100点 |
合計 | 600点 |
※数学は200点満点を100点に換算
※英語は250点満点を100点に換算
推薦入試合格者は奨学金返還免除?条件やデメリットは?
関西医科大学医学部の学校推薦入学試験は、一般的な推薦入試と少し違います。
卒業後、専門研修以降に関西医科大学が指定する医師不足地域・診療科(産婦人科・小児科・ 救急医学科・外科・内科など)に初期研修を含め10年以上勤務する意欲のあることが出願条件です。
大学入学後にも、特別のカリキュラムが設定されています。
推薦入学試験の合格者は、特別枠入学者として扱われます。特別枠入学者は、希望すれば奨学金を優先して利用することができます。
奨学金の貸与期間は在学する6年間。
毎年100万円、6年で600万円を借りることができます。
この奨学金は、関西医科大学が指定する医師不足地域・診療科に10年間勤務すれば 全額が返済を免除されます。
この10年間には、関西医科大学附属の医療機関での初期研修期間が含まれます。
推薦入学試験の合格者には、奨学金受給の有無にかかわらず、特別枠としての10年間の勤務条件は適用されます。
関西医科大学医学部の推薦入学試験では、出願の提出書類の一つに「医師不足に関する論文」が課されます。
テーマは「医師不足地域・診療科に勤務することについて、あなたの考えと志望理由を述べなさい」というものです。
文字数は800字以内。
一般的な推薦入試の志望理由書よりもテーマが絞られているので書きやすい反面、どれも似たような答案になりがちです。
自分の実体験や医療ニュースなどで得た知識をしっかり織り込んで書きましょう。
科目と試験時間
科目 | 小論文 | 適性検査(数理的問題・英文問題含む。) | 面接(集団・個別) |
時間 | 50分 | 150分 | 試験時間不明 |
特色入学試験の出願資格は?
関西医科大学医学部の特色入学試験は、とがった才能のある受験生のための出願枠です。
英語型、国際型、科学型の3つがあります。
英語型の出願資格はCEFRのB2以上。
これは英検でいうと準1級程度です。
国際型は、国際バカロレア資格を持っていて、特定の科目で成績が条件をクリアしていること。
科学型は、国際科学オリンピックの最終選考まで残った実績があること。
3つとも出願条件はかなり厳しいものです。