AO入試とはどんな試験なの?
AO入試の合格率が低いってほんと?
AO入試ではどんなことをアピールしたらいいの?
という方のために、AO入試の合格率や試験形式、面接対策などを紹介したいと思います。
目次
AO入試とは?
AO入試とは、受験者の学力以外の側面をもとにして選抜するという試験形式です。
志望理由書、内申書、高校時代の活動報告、入学後の学習計画、面接、グループディスカッション、小論文などから合否が判定されます。
学力だけを基準に入学者を選抜すると、勉強でなく他の活動に力をいれてきた優秀な学生をとることができないため、導入されました。
なので、勉強は全くできない人でも合格する可能性があります。
芸能活動やスポーツなどに力をいれてきて勉強は全くしてこなかったけど、大学に行って勉強したいという方にピッタリなのがAO入試なんです。
例えば、早稲田大学に入学した女優の広末涼子さんや卓球の福原愛さんはAO入試での入学ですし、慶応義塾大学に入学した元モーニング娘の紺野あさ美もAO入試での入学ですね。
芸能人や一流のスポーツ選手は大体AO入試で合格できますし、他に数学オリンピックや弁論大会などのコンテストで優秀な成績を収めた人合格しやすいでしょう。
ちなみに、慶応大学だと具体的に以下のような成果があれば評価してもらえると書いています。
A学術・文化・芸術・スポーツなどさまざまな分野において,研究,創作発表,コンクール,競技などの活動を通し,社会的に評価 を得ている
B外国語能力やコンピュータ技術等の技能において優れており,高度な資格や技術を有している
C社会的な奉仕活動やその他の社会活動を通し,その成果や業績が認められている
D学業が優秀であり,創造的,積極的な学習姿勢を堅持している
E学業,人物ともに優れ,地域社会や高等学校等において指導的な役割を積極的に果たすなど,評価を得ている
F関心や興味を持ったテーマに関して自由研究や自主学習などの自発的な取り組みを開始し,成果をあげている引用元:慶応義塾大学 AO入試 募集要項より
私もAO入試で受験したいけど、どういったことが評価されるのかわからないという人は、上の引用を参考にしてください。
上の引用によると、英語やコンピュータ関係の技能だったり、ボランティア活動、生徒会などでの活動なども評価してもらえるということです。
なので、自分にはアピールできるものがないと思っていた方もアピールできそうなことが見つかるのではないでしょうか。
AO入試の合格率は低い?
AO入試の合格率はかなり低いです。指定校推薦の合格率がほぼ100%なのとは全然違います。
もちろん、AO入試の合格率はどれくらいの志願者がいるかによって決まりますから、早稲田大学や慶応大学などの有名な大学の方が合格率が低い傾向があります。
それでは、AO入試の合格率を早稲田大学に例に見てみましょう。
早稲田大学2017年AO入試結果
学部 | 志願者数 | 合格者数 | 合格率 |
政治経済学部 | 283 | 86 | 30% |
文化構想学部 | 80 | 33 | 41% |
創造理工学部 | 73 | 18 | 25% |
スポーツ科学部 | 14 | 5 | 36% |
国際教養学部 | 494 | 155 | 31% |
合計 | 944 | 297 | 31% |
早稲田大学全体での2017年のAO入試合格率は31%でした。
やはり指定校推薦と比較するとかなりAO入試の合格率が低いことがわかりますね。
慶応大学ではどうでしょうか?
慶応大学2017年AO入試結果
学部 | 志願者数 | 合格者数 | 合格率 |
法学部 | 739 | 199 | 27% |
理工学部 | 7 | 1 | 14% |
総合政策学部 | 891 | 183 | 21% |
環境情報学部 | 659 | 179 | 27% |
看護医療学部 | 94 | 7 | 7% |
合計 | 2390 | 569 | 24% |
慶応大学のAO入試の合格率は24%と早稲田よりもかなり低いということが分かりました。
かなり合格率が低いように思われるAO入試ですが、一般入試よりはかなり受かりやすくなっています。
たとえば、早稲田大学政治経済学部の一般入試の倍率は6.5倍なのに対して、AO入試の倍率は3.3倍と2倍近くの差があるほどです。
なので、AO入試の合格率は指定校推薦より低いが、一般入試よりは高いということになります。
AO入試は合格率は低いが、一般入試よりは楽?
個人的にはAO入試は一般入試より楽な入学試験だと思います。
一般入試を受験する人は大学に入るために、早い人だと高校1年生くらいから地道に勉強を続けてきていますよね。時間にすると、何千時間もの時間を勉強に費やすわけです。
しかも、早稲田大学政治経済学部の一般入試だと6.5倍もの高い倍率になっています。
一方、AO入試なんて面接対策、グループディスカッション対策、書類作成などをすべて合わせてもせいぜい数十時間で事足りるのではないでしょうか?
もちろん、AO入試に合格するためには広末涼子さんのように芸能活動で成功する必要があるといえます。
しかし、別に芸能活動は好きでやっているわけであって、大学に入るために行ったものではないじゃないですか?
すると、別にAO入試で大学に落ちてもたいしてダメージはないわけですよ。
一般入試で受験する人は、3年間も好きなことを我慢して勉強を頑張ってきているんです。
絶対に落ちるわけにいかないし、背負っているものの重みが違うんじゃないでしょうか?
しかし、だからといって、普通の人がAO入試で受験したら受かりやすいということにはなりません。
芸能界やスポーツで成功するには、とてつもない労力と時間が必要だからです。
なので、難関大学のAO入試に受かるために何かを始めるということは得策ではないでしょう。
あくまでAO入試は何かに打ち込んできた人が、たまたま大学に行きたくなったときに利用するというものなんです。
合格率の低いAO入試は面接対策しても落ちる?
AO入試は、勉強以外に芸能や科学、数学、スポーツなどの他の分野に打ち込んで、素晴らしい結果を残した学生をとるために行われている入試形式です。
そもそも勉強以外に打ち込んで結果を残したことがない場合、いくら面接対策をしても受かりません。
書類審査の段階で落ちてしまうでしょう。
もちろん嘘をつくわけにもいきませんし、たとえ嘘をついても面接などで矛盾が生じてしまうと思います。
何も特技や自慢できることがない人は大人しく一般入試で受験することをおすすめします。
特に、早稲田大学や慶応大学などの有名大学のAO入試には、全国から優れた経歴の学生がこぞって応募してくるはずですから、ちょっとやそっとの特技では合格することはできないでしょう。
AO入試の面接対策は?試験形式と対策は?
AO入試を受験するつもりでそれなりに自慢できる特技や経歴をもった方でしたら、面接対策やグループディスカッション対策、応募書類の推敲をすることで合格率を伸ばすことができるでしょう。
AO入試の評価基準は大体以下のものを組み合わせて行われています。
●志望理由書
●自己推薦書
●内申書
●高校時代の活動報告
●入学後の学習計画
●面接
●グループディスカッション
●小論文
AO入試で受かるコツはこちらの動画が参考になると思います。
面接対策はこちらの動画を見るといいです。
ダメな例を紹介してくれているので、どういうふうにふるまうと好印象になるかが学べますよ。
AO入試に本気で受かりたいなら、専門の塾を利用したりすることは必須だと思います。
やはりそういった塾は専門的なノウハウがあるでしょうし、面接対策などでしっかりとサポートしてくれるからです。
やっぱり受験は相対的に他の受験生と比べて合否が決められます。
なので、塾に通って少しでも他の人たちよりも練習したり、知識をつけることで合格率を高めることができるんですよ。
大学ごとのAO入試試験形式まとめ
AO入試の試験形式はたくさんあると述べましたが、実際にどんな試験形式があるのでしょうか?
早稲田大学や慶応義塾大学を例にみてみましょう。
早稲田大学学部 | AO入試試験形式 |
政治経済学部 | 書類審査・英語能力審査(TOEICなど)・論文審査(120分)・面接 |
スポーツ科学部 | セミナー参加・志望理由書・競技歴調査書など・面接 |
慶応義塾大学学部 | AO入試試験形式 |
総合政策学部・環境情報学部 | 履歴・志願者評価・活動報告・志望理由書・入学後の学習計画・自己アピ―ル |
大学や学部によって、必要な書類や試験形式が全然違いますね。
なので、自分に合った学部を見つけることもAO入試での合格率を高める手段となりうると考えられます。
例えば、英語が得意なら英語のスコアの提出を必須としている学部を受験すると合格率が上がるのではないでしょうか?