女性医師が多い科ってどこなの?という疑問にお答えする記事となっています。
女性で医師を目指す方は最近めちゃくちゃ増えてきています。
医学部によっては、入学者の過半数が女性という大学もあるほどです。
いったい女性医師はどの診療科に多くいるのでしょうか?
平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況の最新データを元に女性医師が多い科ランキングを作ってみました。
科選びの参考にしていただければ嬉しいです。
目次
10位 形成外科 女性医師割合31.2%
形成外科とは、身体の見た目がよくない状態を改善する科です。
外傷や先天奇形などの疾患に対して治療を行います。
一方で、美容整形外科に行く人も入る科なので、女性が多いのも納得でしょう。
やはり女性の審美的な感覚というのは女性にしかわからない部分もあります。
女性にとってデリケートな部位を扱いますし、患者さんも女性ばかりです。
女性医師は女性であるので、美に対する関心も男性以上に高いはず。
女性医師であることが優位になる診療科ではないでしょうか。
ただ、せっかく苦労して医師になるからには日本の医療に貢献したいと思うことでしょう。
美容整形外科に行くと、同級生に「金の亡者だ」「金で魂を売った」とか言われるみたいです。
美容整形外科に行くというのはなかなか決断しにくいものだと思います。
9位 臨床研修医 女性医師割合 32.4%
臨床研修医も立派な医師です。
平成28年時点での臨床研修医の中での女性医師の割合は32.4%でした。
もはや女医さんは珍しい存在ではなくなってきています。
臨床研修医はまだ何科に行くかも決めていない段階です。
なので、32.4%というのが女性医師が多いか少ないかの一つの目安になると考えていいでしょう。
8位 婦人科 女性医師割合 34.0%
婦人科とは、女性特有の疾患を治療する科です。
女性医師が多い科で、34.0%が女性医師となっています。
女性の患者さんしかいないので、患者さんも女性医師のいる病院をわざわざ探して受診する人も多いです。
なので、女医さんが求められている科といえるでしょう。
そういった需要があるので、女性医師が多くいるのも不思議ではありませんね。
7位 小児科 女性医師割合 35.6%
小児科も女性医師が多い科です。
データでは、35.6%が女医さんでした。
おそらく女性は子供好きの方が多いので、子供の治療に携わりたいと考える人が多いからだと思います。
また、女性の方は社交的で人と仲良くするのが得意な人が多いです。
子供の扱いにも慣れているので、女医さんに合った科ともいえるでしょう。
6位 糖尿病内科(代謝内科)女性医師割合 35.8%
数ある内科の中で糖尿病内科だけがトップ10にランクインしました。
女性医師の割合は35.8%と女性がかなり多い科です。
しかし、なぜ女性が多いのでしょうか?
甲状腺疾患が若い女性に多いからでしょうか?
調べてみましたが、理由は不明です。
5位 麻酔科 女性医師割合 39.6%
麻酔科は女性が多いです。
女性医師は出産、子育てなどのライフイベントをこなしながら医師としての仕事のキャリアを積んでいく必要があります。
麻酔科はマークライフバランスという点で仕事と育児の両立が可能な科なのです。
女性医師が増えてきたこともあってか、出産後も仕事に復帰しやすい制度や育児支援の制度が他の科よりも整えられています。
このような背景もあり、さらに麻酔科に入局する女性医師が増えているのです。
フリーの麻酔科医が3000~4000万円稼いでいる実態もあり、仕事をセーブして働いても十分な収入が見込める科というのも人気の理由でしょう。
参考ページ フリーで働く麻酔科医
4位 眼科 女性医師割合 41.5%
眼科も女性医師が多い科です。女性医師の割合は41.5%。
眼科は救急も少なく、手術時間も短いため、拘束時間が短いのです。
出産や子育てと医師の仕事を両立したい女性医師に人気なのもQOLが高い科だからといえるでしょう。
3位 乳腺外科 女性医師割合 41.6%
主に乳がんの治療をする科です。
乳腺外科では乳房の切除手術もすることになります。
女性にとっての象徴である乳房を温存するかどうかという判断は非常にシビアな決断が必要です。
患者と同じ女性という視点から患者さんに寄り添って治療をすることができるのは女性医師でしかできないことでしょう。
患者さんからも女性医師が求められてるでしょうから、女医が多いのも当然だと思います。
2位 産婦人科 女性医師割合 42.9%
産婦人科とは、産科と婦人科を合わせた科。
女性特有の疾患だけでなく、不妊治療から出産まで領域は広いです。
人の出産という感動の現場に立ち会うことができるのは産婦人科だけ。
女性だからこそ分かる患者さんの悩みに寄り添うことができる女性医師は貴重な存在です。
女性の多くは出産を経験することになるので、関心が高いということもあって産婦人科を選ぶ女性医師が多いのだと思います。
1位 皮膚科 女性医師割合 54.3%
女性医師が最も多い科は皮膚科でした。
なんと皮膚科では、女性医師の割合が54.3%と過半数を超えているのです。
やはり女性は肌に関心が高いということもあるからでしょう。
また、皮膚科は救急や手術もほとんどないので、QOLが高い科であるからということも理由だと思います。
女性医師は出産や育児と仕事を両立できるかという基準で科を選ぶ人が多いということが皮膚科が人気となっている理由なのでしょう。
まとめ
まとめると、女性医師が多い科ランキングは以下のようになりました。
診療科別女性医師の割合ランキング
1位 皮膚科 54.3%
2位 産婦人科 42.9%
3位 乳腺外科 41.6%
4位 眼科 41.5%
5位 麻酔科 39.6%
6位 糖尿病内科(代謝内科)35.8%
7位 小児科 35.6%
8位 婦人科 34.0%
9位 臨床研修医 32.4%
10位 形成外科 31.2%
QOLが高い科や患者さんに女性が多い科、美容に関する科が女性医師が多いということが分かりました。
女性医師の需要が高い科に女性医師が集まるのは良いことだと思います。
今後、女性医師の割合はさらに増えていくことが予想されるでしょう。
最終的には医師の半分は女性になると思います。
そんな中で各科が人員を確保するには、女性医師が働きやすい環境つくりとして、育児支援制度や復職制度を整えていくのが大切です。
麻酔科の成功事例を参考に各科がワークライフバランスの仕組みを整えていくことが求められているのではないでしょうか?