私立医学部を受けられる場合でも、国公立と併願するか、私立に専願するかは迷うところです。ここでは、受験校を絞って対策に集中するという、もとの記事の考え方を説明します。
質問:私立医学部はどのような姿勢で受けるべき?
家庭の考えから私立の医学部も受験することが可能です。しかし、親の負担も考えると国立大学に合格するのに越したことはありません。私立の医学部はどのような姿勢で受けるべきですか?
受験校は「合格したら通える大学」から絞る
私立校に通わせてもらえるのなら、私立医学部も受験先に入れて構いません。もとの記事で「受験校を1つに絞れ」と伝えていたのは、金銭的に国立大学しか選べない方に、志望校対策の軸を持ってほしいという趣旨でした。
6年間の学費・生活費を含めて私立大学に通える見通しが立つのであれば、複数の私立大学を受けることで受験の機会を増やせます。ただし、6校、7校と、受けられるだけ受けまくるという姿勢ではなく、できるだけ対策できる範囲に絞ることをすすめます。
以前は「5校程度まで」を目安に挙げました。これは一律の上限ではありません。過去問の傾向、一次・二次試験の日程、移動や宿泊、体力、費用を照らし合わせて決めてください。校数を増やすほど合格しやすくなるとは限りません。
よく、練習として行きたくない大学を受けるという話を聞きますが、ぼくは、そういう練習はまず模試で準備しておくものだと考えています。面接の練習は、予備校などでしてもらう方法もあります。「合格したら入学する可能性があるか」を先に考えておきましょう。
私立医学部専願で、必要な科目に集中する選択肢
私立医学部に通うことができ、現在の学力から国公立向けの全科目を間に合わせるのが厳しいのであれば、思い切って私立医学部専願にすることも選択肢です。
共通テストを利用しない入試方式に絞る場合は、受験に使わない教科への対策を減らし、その分を志望校の過去問や数学・理科などに回せます。もとの記事で「もし、ぼくが私立医学部にいけるくらいの資金があったなら、センター試験は捨てます」と書いたのは、限られた勉強時間を分散させたくないという考えからでした。これは当時のぼくの選び方であり、専願にすれば必ず合格できるという意味ではありません。
現在は「私立医学部=共通テストが不要」ではありません。たとえば順天堂大学の2027年度医学部入試には、前期・後期の共通テスト利用選抜、共通テスト・一般併用選抜があります。国語・地歴公民などを勉強しないと決める前に、出願する方式ごとの必要教科を確認してください。
出典:順天堂大学医学部・2027年度入学試験要項(2026年10月確認)
国公立との併願を決める前に確認すること
国公立と私立の併願そのものが悪いわけではありません。大切なのは、欲張って対策が分散しないようにすることです。必要科目がどれだけ重なるか、共通テスト対策を続けても私立の過去問・面接対策まで時間を確保できるかを考えましょう。
- 入試:方式ごとの科目・配点と、一次・二次試験の日程。
- 学習:今の得点と過去問の相性、追加で必要になる対策時間。
- 費用:6年間の学費・生活費に加え、受験料・交通宿泊費・入学手続時の納付金。
- 手続:併願先の結果が出る前に納付期限が来ないか、返還の条件はどうなっているか。
家族とも条件を共有し、「どこに合格したら進学するか」まで決めておくと、受験校を絞りやすくなります。
