地方の医学部は入りやすい?倍率・配点・生活環境から考える選び方

地方と都市の大学を比較し、医学部の志望校を考えるイラスト

「医学部だったらどこでもいい」「合格しやすい医学部を知りたい」と考えると、地方の大学も候補になります。元の記事で注目していたのは、倍率と受験層の2点でした。ただし、地方にあるという理由だけで合格しやすいとは言えません。現在の募集要項や過去問を使って、自分に合う大学を比較する方法を整理します。

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私が1年で医学部に一発合格した経験をもとに出版した本がこちらです。学習法を紹介した当時の書籍で、現在の入試制度は最新の公式資料で確認してください。

地方の医学部を考える2つの視点

1.倍率は、同じ年度・選抜方式・計算方法で比べる

元の記事では「地方医学部は倍率が高くない」と書いていました。しかし、倍率は大学だけでなく、年度や選抜方式、募集人数によって変わります。「地方だから低倍率」と一律に判断することはできません。

志願者数を募集人数で割る志願倍率と、実際の受験者数を合格者数で割る実質倍率では、意味が違います。大学の公表資料で、その数字が何を分母・分子としているかを確かめましょう。前期・後期、一般選抜・推薦などが違う数字も、そのまま横に並べないようにします。

倍率が低くても、配点や問題の難しさが自分に合わなければ得点しにくいことがあります。募集人数、必要科目、共通テストと二次試験の配点、段階選抜の有無まで合わせて確認してください。

2.受験層は模試などを参考にし、自分の得点力も確かめる

もう一つの視点は、受験者の中で自分がどの位置にいるかです。元の記事では都市部と地方で受験層を単純に分けていましたが、所在地だけで受験生の学力を決めつけることはできません。

模試の志望者内順位、判定、大学が公表する入試結果などを、候補を絞る材料にします。ただし、模試の志望者と本番の出願者は同じ集団ではありません。偏差値も、模試の種類や判定基準が違えば単純には比べられません。

そのうえで、実際に過去問を解いて、どの科目で点を取れそうか、どこに対策が必要かを確かめます。「他の受験生より有利そう」という見立てだけでなく、自分の答案で判断できる材料を増やしましょう。

元の2つの視点を生かす確認方法
・倍率:同じ年度・方式・計算方法で比較する。
・受験層:模試などを参考にし、配点と過去問で自分の得点力を確かめる。

元の記事で挙げた4大学を、現在の公式資料で調べる

元の記事では、長崎大学・徳島大学・大分大学・高知大学の医学部医学科を候補として紹介していました。大学名はそのまま残しますが、現在の「入りやすい大学ランキング」を意味するものではありません。

2016・2017年度の倍率を載せていた旧表は、現在の出願判断には使えません。偏差値の基準や日程も混在していたため、2027年度入試を考える際は、以下の公式資料から、受験する選抜方式の条件を確認してください。未公表の募集要項は公表後に確認し、変更予告や訂正のお知らせも併せて読みます。

元の記事で紹介した大学公式の確認先確認する内容
長崎大学 医学部医学科長崎大学・入学者選抜要項と学生募集要項受験する方式の科目・配点・募集人数・面接の扱い
徳島大学 医学部医学科徳島大学・入学者選抜要項と学生募集要項受験する方式の科目・配点・募集人数・面接の扱い
大分大学 医学部医学科大分大学・公式サイト(入試最新情報)の「入試情報」入試最新情報から医学科の要項・変更点・選抜方式を確認
高知大学 医学部医学科高知大学・募集人員、入試日程、募集要項受験する方式の科目・配点・募集人数・面接の扱い

大学が公表する過去の入試結果も、年度と選抜方式をそろえて比較します。過去の倍率や合格者の得点だけで、次の年度の合否を予測することはできません。

都市部・地方の生活環境も、6年間の視点で比べる

元の記事では、買い物や学生生活、家庭教師のアルバイトなど、大学の外の生活についても触れていました。こうした点は、実際に通う場所を選ぶうえでも大切です。

ただし、都市部なら必ず楽しい、地方は何もない、家庭教師の時給が一律に低い、といった決め方はできません。以前挙げた時給2,000円という数字も、現在の地域全体の相場を示すものではありません。

  • 生活:家賃、通学手段、買い物、帰省にかかる時間と費用。
  • 学ぶ場所:学年ごとのキャンパス、実習先、移動の必要性。
  • 学生生活:部活動、過ごし方、アルバイトの募集状況と学業との両立。
  • 選抜区分の条件:地域枠などを検討する場合は、出願条件、奨学金、卒業後の進路に関する条件。

地域枠などの条件は大学・制度によって異なるため、一般選抜と同じ前提で考えず、要項や契約に関する公式の説明を確認しましょう。詳しくは、出願条件を公式資料で確認するチェック項目も参考になります。

「地方なら入りやすい」より、自分に合う条件を探す

医学部合格を優先して候補を広げるなら、地方の大学も含めて調べることには意味があります。そのうえで、元の記事の2つの視点である倍率と受験層に、科目・配点・過去問との相性、出願条件、入学後の生活を加えて比べてください。

候補を数校に絞ったら、同じ項目の比較表を作り、募集要項と過去問で一つずつ確かめましょう。「どこでもいい」から一歩進んで、受験する理由を説明できる大学を選びたいところです。

あわせて読みたい

参考資料:長崎大学・入学者選抜要項と学生募集要項 / 徳島大学・入学者選抜要項と学生募集要項 / 大分大学・公式サイト(入試最新情報) / 高知大学・募集人員、入試日程、募集要項(2026年10月11日確認)